ペルシャ・イランと言えば砂漠のイメージですが
日本の4倍の国土には北は雪が降る真冬
南には砂漠の炎天下、と春夏秋冬が一度に経験できる季節があります
大きな山脈に積もった雪が雪解け水となって地下水に流れ
薔薇やハーブ、果物や野菜を豊かに育てます
幻想的で過酷な砂漠の一面と豊かな大地を合わせ持った国です
そんな国で今から約千年も昔に今の蒸留製法が確立されました
医師であり哲学者、科学者でもあるイブン・スィーナーがこの蒸留法を発見します
後にヨーロッパに伝えられ医学の教科書となった『医学典範』の著者です
そして彼が初めて蒸留したハーブというのがこの薔薇ダマスクローズなのです
千年前にペルシャで天才スィーナーとこの薔薇が出会ったことで
美しい薔薇の香りと成分を抽出する水蒸気蒸留法やその活用法が世界にも伝わってゆきました
幾千年の時を超えて古代ペルシャから日本へと伝えられた「香りの薔薇」
その香りと至福のひとときを感謝を込めてお伝えして参ります
3000万年以上も昔にこの地球にその美しい花を咲かせ
「花の女王」と名付けらえたRose
そのRoseの中でも「香りの女王」と呼ばれる原種
ローズ ダマスク
「ROSE DAMASK」は砂漠に自生した野生のRose
イランの首都テヘランから車で4時間
砂漠の乾いた空気とむき出しの山
とても薔薇の咲く園など想像出来ないほど
険しい山道を上り続けます
どこまでも続く砂漠の中に浮かぶ天上の世界のように薔薇の園はありました
その高度3000メートル級の山の麓にある高原の園は
害虫を寄せ付けない過酷さと透明感のある軽やかな風の心地よさが共存する世界
そんな厳しく美しい高原に何千年も咲き続けるペルシャのダマスクローズはとても可憐な花です